「Hot Chips 19 - タイルプロセサについて--IntelとTilera」
Hot Chips 19の発表でもっとも注目されたのは、TileraのTILE64ではないでしょうか。
性能は、デュアルコアXeonの10倍に、消費電力あたりの性能が30倍になると発表されています。
また、特徴的な構成としては、8x8のメッシュ構成で、64コアと現在のコア数では最も多いCPUになっています。これは、Intelのプロトタイプの80コアのTeraFlopsと似たような、構成です。
さらに、現時点で、Linuxが起動しているそうです。
ここで、気になったのは、TILE64のCPUアーキテクチャです。多くの記事では、お茶を濁しているのか、明確に書いてあるところはありません。
Slashdotで書いてあったのですが、WikipediaのTILE64に、「The short-pipeline, in-order, three-issue cores implement a MIPS-derived VLIW instruction set.」と書いてあるので、MIPS系アーキテクチャのようです。
現状、MIPS系は、あまりサーバ系では、生き残っていない現状を考えると、TILE64が、組み込み系でしか、生息できないのでしょうか。それとも、デュアルコアXeonからの性能比を考えて、そのうちサーバにも採用される日が来るのでしょうか。
ただし、TILE64やUltraSPARC T2のように、インオーダーでも多スレッドを実行できるCPUの方が、CPUの単位面積当たりのスループットがあがりやすい状況です。そうなると、現状のCPUも、もっと極端にコア数を増やすほうにシフトするのでしょうか。それとも、AMDやIBMのように、シングルスレッドの向上を捨てないのでしょうか。
TILE64が、今後のCPU開発に、どの程度影響を与えるか見物です。
コメント