HOT CHIPS 19で、CPU関係の発表がありましたが、まだ日本語の記事が多くありません。また、アーカイブも公開されていません。私のような趣味もお持ちの方は、現時点(2007/08/27)では、指を加えて待っているしかない現状です。
その中で「“全てをx86にする”戦略の第1弾「Tolapai」」で、Tolapaiに関する講演の内容を解説してくれています。
確か、Tolapaiが最初にアナウンスされたのは、IDF Spring 2007です。
そのIDFでは、パトリック・ゲルシンガー氏が、「高機能/高性能+省エネ/低コストを両立するIntelの取り組み」の中で、Tolapaiに関して、言及しています。
IDFの記事を見る限りでは、x86をSoC(System on a Chip)にして、通信向けに、販売するだけの様に思えました。
ですが、後藤氏の記事の中で、Crypto Accelerator(通信向けアクセラレーター)とメモリを共用しているようです。そこがSoCにしたメリットでしょうか。アクセラレーターチップさえ交換すれば、他の分野向けに製品ができそうな予感がします。
また、「Intelのコミュニケーションズ部門売却の選択」にも書きましたが、Intelは、ARM系のPXAチップ群を2006年に売却しています。やはり、ARM等に割り当てていたリソースをx86に集中させて、守備範囲を広げて、他のアーキテクチャを駆逐する事を目標としているのでしょう。
そうなるとx86でない、Itaniumは、どうするんですかね。
後藤氏も書いているように、CPUのアーキテクチャによって、向き・不向きは、無くなっているように気がします。それよりも、開発経験や過去の財産が多いアーキテクチャの方がより採用されやすくなっているような気がします。
サーバ類が、その顕著な例でしょう。昔は、RISC一辺倒でしたが、今はx86のシェアは、とどまるところを知りません。
ついでに、TolapaiのCPUが、Core Soloでなく、Pentium M系を使用しているのは、Intel Ultra Mobile Platform 2007のCPUとチップセットを流用していると予想しますが、どうでしょうか。
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